ヒヨドリ

山野の鳥

■基本情報

  • 和名:ヒヨドリ(鵯)
  • 英名:Brown-eared Bulbul
  • 学名Hypsipetes amaurotis
  • 分類:スズメ目ヒヨドリ科ヒヨドリ属

■形態的特徴

  • 色や大きさ全長約28cm。スズメやムクドリよりも一回り大きく、尾羽が長いためスマートな体型をしています。全身が灰色(青灰色)の羽毛に覆われており、頭頂部の羽毛はボサボサと少し逆立っています。
  • 鳴き声「ヒーヨ、ヒーヨ!」「ピィーヨ!」と非常に甲高く大きな声で鋭く鳴きます。都会の騒音の中でも非常によく通る声です。
  • その他の特徴:和名や英名の通り、頬(耳の周辺)がきれいな栗色(赤褐色)をしているのが大きな特徴です。お腹には白と灰色の細かい斑模様(さざなみ模様)があります。

■分布地域(日本)

  • 留鳥または漂鳥として、日本全国の森林から都市部の公園、住宅街、商業地までどこにでも一年中生息しています。かつては山林の鳥でしたが、1970年代以降に急速に都市部へ進出し、現在ではスズメやカラスと並ぶ最も身近な鳥の一つとなりました。

■生態・行動

  • 波状飛行(バウンディングフライト):空を飛ぶ際、数回羽ばたいて加速した後に翼をたたみ、放物線を描くように上下に波を打って飛ぶ独特の飛行スタイル(波状飛行)をします。
  • 甘党の食性(花の蜜や果実):非常に貪欲な雑食性ですが、大の甘党です。春にはサクラやツバキの花に顔を花粉で黄色く染めながらクチバシを突っ込み、花の蜜を吸います。秋・冬にはミカンやカキなどの果実、ピラカンサやナンテンなどの木の実を巡って他の鳥を激しく追い払います。
  • 驚異の集団渡り:基本的には国内にとどまる留鳥ですが、秋(10月〜11月頃)になると、北日本などの個体が越冬のため南へと大移動(漂鳥としての渡り)をします。愛知県の伊良湖岬や北海道の白神岬などでは、数百羽の群れがタカ(ハヤブサなど)の襲撃を避けながら、海面すれすれを集団で渡っていく壮絶な姿が見られます。

■その他の特筆すべき特徴

  • 世界的には激レアな「日本の鳥」:日本では毎日当たり前のように見かけるヒヨドリですが、実は世界的に見ると日本列島とその周辺(朝鮮半島南部、台湾など)にしか生息していない非常に分布の限られた鳥です。海外のバードウォッチャーが日本にやってきた際、この「どこにでもいる珍鳥」の美しさとダイナミックな鳴き声に感動することも少なくありません。
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