■基本情報
- 和名: イソヒヨドリ(磯鵯)
- 英名: Blue Rock Thrush
- 学名: Monticola solitarius
- 分類(科目): スズメ目 ヒタキ科 イソヒヨドリ属
■形態的特徴
- 色や大きさ:
- 全長は約 23cm ほどで、ヒヨドリに似た大きさですが、分類上はツグミやヒタキの仲間です。
- オス: 非常に鮮やかで美しい色彩をしています。頭部から背中、胸にかけてが光沢のあるコバルトブルー(鮮やかな青色)で、お腹側はレンガのような赤茶色(橙栗色)をしています。
- メス: オスとは全く異なり、全体的に地味な灰褐色をしています。お腹側には魚のウロコのような細かい波状の模様(斑紋)があります。
- 鳴き声:
- 「ツツピーツツピピッ」「ツィーピルルッ」 など、非常に澄んだ通る声で、声量豊かに美しくさえずります。その美声は日本の野鳥の中でもトップクラスで、建物の上などで朗々と歌うように鳴くのが特徴です。
- その他の特徴:
- クチバシや脚は黒く、ツグミ科やヒタキ科の特徴である「姿勢良くツンと直立するポーズ」をよくとります。
■分布地域(日本)
- 日本全国: 以前は名前の通り、海岸の磯や断崖絶壁、港湾地区に生息する典型的な沿岸部の鳥でした。
- 内陸部・都市部(近年): ここ20〜30年で急速に内陸部に進出しており、現在では海から遠く離れた都会のビル街、駅周辺、住宅地などでも一年中ごく普通に見られる留鳥となっています。
■生態・行動
- 生息環境:
- 岩場や断崖を好む習性があるため、現代の都市部にある「コンクリート製の高層ビル、マンション、駅の立体駐車場」などを人工の岩場(断崖)と見なして住み着いています。
- 食性(採餌行動):
- 雑食性ですが、特に動物食を好みます。昆虫類、ムカデ、トカゲ、小さなカニやフナムシなどを捕食します。
- 地上をピョンピョンと跳ねるように歩き回り、獲物を見つけると素早く捕らえます。自動販売機の下や街灯の周りに集まる虫を狙う姿もよく見られます。
- 繁殖:
- 建物の隙間、通風口、瓦の隙間、エアコンの室外機の裏などに、枯れ草やビニール紐などを使って巣を作ります。
■その他の特筆すべき特徴
- 幸せを呼ぶ青い鳥:
- 都会のベランダや電柱、屋根の上など、目立つ場所に堂々と姿を現します。そのオスが持つ見事な青色と、ハッとするほどの美しい鳴き声から、近年「身近で見られる幸せの青い鳥」として非常に人気が高まっています。
- メスもさえずる:
- 一般的に野鳥の世界ではオスだけが美しく鳴く(さえずる)ことが多いですが、イソヒヨドリはメスもオスと同じように美しい声でさえずるという、珍しい特徴を持っています。


