■基本情報
- 和名:コウノトリ(鸛)
- 英名:Oriental stork
- 学名:Ciconia boyciana
- 分類(科目):ペリカン目コウノトリ科
■形態的特徴
- 色や大きさ:全長は約110〜115cm、翼を開いた幅(翼開長)は約200cmに達する極めて大型の水鳥です。全身の羽毛は大部分が純白ですが、翼の先端部分(風切羽)が鮮やかな黒色をしており、たたんでいる時はお尻のあたりが黒く見えます。
- 鳴き声:成鳥は鳴くための器官(鳴管)が退化しているため、声を出して鳴くことはありません。代わりに、上下のくちばしを激しく打ち合わせて「カタカタカタ……」と大きな音を立てる「クラッタリング」という行動で意思表示や求愛を行います。
- その他の特徴:非常に大きく頑丈な黒いくちばしを持っています。また、目の周り(眼環)と長い脚が鮮やかな赤色(肉紅色)をしているのが特徴で、よく似た大型のツル類やサギ類との重要な識別点になります。
■分布地域(日本)
- 分布:かつては日本全国に野生個体が生息していましたが、1971年に野生絶滅しました。その後、兵庫県豊岡市を中心とした人工飼育・放鳥の取り組み(野生復帰計画)により、現在は兵庫県をはじめ、福井県、千葉県、徳島県など日本各地の河川、湿地、水田に定着・繁殖が進んでいます。一年中同じ地域に定着する「留鳥」として生活しています。
■生態・行動
- 食性:完全な肉食性です。水田や河川、湿地をゆっくりと歩き回りながら、主にドジョウ、フナ、カエル、ザリガニ、ヘビ、さらにはバッタなどの大型昆虫やネズミなどの小動物まで、動くものを貪欲に捕食します。
- 生活様式:高い樹木や電柱の上などに、枯れ枝を積み重ねて直径1〜2メートルに及ぶ巨大な巣を作ります。一夫一婦制でペアの絆が非常に強く、毎年同じ巣を修復しながら使い続ける習性があります。
■その他の特筆すべき特徴
- 国の特別天然記念物と環境の指標:日本の特別天然記念物および環境省レッドリストの絶滅危惧IA類(CR)に指定されている極めて希少な鳥です。コウノトリが年間を通じて餌を食べ子育てをするためには、農薬を抑えた豊かな水田や多様な生き物が支え合う湿地環境が必要不可欠であるため、「豊かな自然環境の象徴(環境指標生物)」として地域一体となった保全活動が行われています。







