■基本情報
・和名:シロガシラ(白頭)
・英名:Light-vented Bulbul / Chinese Bulbul
・学名:Pycnonotus sinensis
・分類(科目):スズメ目ヒヨドリ科
■形態的特徴
・色や大きさ:全長は約19cmで、ヒヨドリよりも一回り小型。名前の通り後頭部(頭の頂から後ろにかけて)が鮮やかな白色をしており、額から目の周りは黒っぽい。背中や翼の上面はオリーブ色を帯びた薄い緑褐色で、お腹側は白い。
・鳴き声:ヒヨドリの甲高い声とは異なり、ツグミ類にも似た美しく歯切れの良い大声でさえずる。「ピーキョ、キョ、トルゥー」や「ジュウルイー、ジュウルイー」など、非常に複雑なメロディを奏でる。地鳴きは「キュッ、キッ」など。
・その他の特徴:頭の白い羽毛は興奮すると冠羽のように少し逆立つことがある。
■分布地域(日本)
日本では主に南西諸島に分布する。八重山諸島(石垣島や西表島など)には日本固有亜種の「ヤエヤマシロガシラ」が留鳥として生息している。一方、沖縄本島や周辺離島で見られる個体群は台湾から移入したとされる外来の亜種であり、現在急速に生息域を広げている。また、近年は九州や和歌山県などの本州、離島(対馬など)でも繁殖や定着の記録が増えている。
■生態・行動
森林の奥深くではなく、農耕地(サトウキビ畑など)やその周辺の疎林、公園、人家の庭、街路樹など、人間の生活圏に近い開けた環境を好む。基本的にはつがいや小群で行動するが、繁殖期が終わる秋から冬にかけては数十羽の大きな群れを形成することがある。食性は雑食性で、春から夏は昆虫などを主食とし、秋から冬はクワやナンキンハゼなどの木の実、果実を好んで食べる。
■その他の特筆すべき特徴
沖縄本島に定着している亜種は、もともと愛玩用に輸入された飼い鳥が野生化したもの(カゴ抜け)と考えられている。沖縄島内では果樹や農作物への食害が報告されているほか、在来鳥類との競合懸念から「日本の侵略的外来種ワースト100」に選出されている一面もある。一方で、生息地では非常に身近で親しみやすい「南国の歌い手」として電線や梢の上でよく目立っている。個体の詳しい識別や観察記録は サントリーの愛鳥活動(日本の鳥百科) や、外来種の背景をまとめた 国立環境研究所 侵入生物DB も役立つ。


