コマツグミ

迷鳥

■基本情報

  • 和名: コマツグミ(小斑鶫)
  • 英名: American Robin
  • 学名: Turdus migratorius
  • 分類: スズメ目 ツグミ科 ツグミ属

■形態的特徴

  • 色や大きさ: 全長約23〜28cm、翼開長約31〜41cmと、北米のツグミ類の中では最大級の大きさを持ちます。背中や翼の上面はすっきりとした暗灰色(ダークグレー)〜黒褐色で、胸からお腹にかけての鮮やかで温かみのあるレンガ色(オレンジ色)が最大のトレードマークです。下腹部の中心から尾羽の裏側にかけては純白の羽毛に覆われています。
  • 鳴き声: 「チュリー、チェラップ、チェリー、チュリー」といった、フルートのように明朗で美しい声で非常に陽気にさえずります。日の出直前や日没時によく歌うため、現地の朝の訪れを象徴する声となっています。警戒時には「ピッ、ピッ」「タック、タック」と鋭く鳴きます。
  • その他の特徴: 頭部は体よりもさらに黒っぽく、黒い顔の中で目の周りにある白い三日月状の斑紋(途切れたアイリング)がよく目立ちます。くちばしは真っ直ぐで鮮やかな黄色をしています。オスはメスに比べて頭部の黒みが強く、胸のオレンジ色もより鮮やかです。

■分布地域(日本・海外)

  • 日本: 原則として生息していません。過去に数例、日本海側の島々や北海道などで数少ない迷鳥としての観察記録があるのみの珍しい鳥です。
  • 海外: 北アメリカ大陸にきわめて広く分布しています。カナダ全域およびアラスカからアメリカ全土、メキシコにかけて繁殖・生息しており、カナダやアメリカ北部で繁殖した個体は、冬になるとアメリカ南部やメキシコへ南下して越冬する渡りを行います。
  • 注:2017年10月にカナダで撮影したものです。

■生態・行動

非常に適応力が高く、人間の生活圏をまったく恐れません。都市部の住宅街の芝生、大都市の公園、ゴルフ場、農耕地から果樹園、開けた森林まで広く生息します。食性は季節によって変化し、春から夏にかけては芝生の上を「数歩走ってはピタッと止まり、首を傾げて地中の気配を察知する」というユーモラスな動きでミミズや昆虫を引っ張り出して食べます。秋から冬にかけては、樹木に実るベリーなどの果実を主食とします。

■その他の特筆すべき特徴

北米では「春の訪れを告げる鳥(Harbinger of Spring)」として絶大な人気と知名度を誇り、アメリカの複数の州(コネチカット州、ミシガン州、ウィスコンシン州)の「州の鳥」にも指定されています。また、彼らが産む卵は「ロビンズエッグブルー(Robin’s egg blue)」と呼ばれる非常に美しい鮮やかなスカイブルー(青緑色)をしており、この色は欧米のブランドやインテリア、ジュエリー(ティファニーブルーのルーツの一つ)などの色彩名としても広く愛されています。

2017年10月 カナダ・トロントにて撮影

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