スズメバト

山野の鳥

■基本情報

  • 和名: スズメバト(雀鳩)
  • 英名: Common Ground Dove
  • 学名: Columbina passerina
  • 分類: ハト目 ハト科 スズメバト属

■形態的特徴

  • 色や大きさ: 全長約15〜18cm、体重約26〜40gと、名前の通り「スズメ(雀)」のように非常に小さく小柄なハトです。日本で見かけるキジバトの約半分のサイズしかありません。体色は砂褐色からライトグレーがベースで、翼の表面には光沢のある濃い暗色の斑点が点々と散らばっています。オスは頭部から胸にかけてほんのりブドウ色(ピンク〜赤み)を帯びており、メスは全体的にくすんだ灰褐色をしています。
  • 鳴き声: 「ウーープ、ウーープ」あるいは「ワープ、ワープ」といった、喉に響くような柔らかく単調な低い声で繰り返しさえずります。
  • その他の特徴: 頭部から首、胸にかけて、細かなウロコ(あるいは魚の鱗のような)模様がびっしりと並んでいるのが外見上の大きな特徴です。また、一見すると地味な鳥ですが、翼を広げて飛んだ瞬間に、翼の裏側(初列風切羽)の鮮やかな赤褐色(レンガ色)がパッと現れる隠れた美しさを持っています。くちばしの先端は黒く、基部はオレンジ色〜黄色をしています。

■分布地域(日本・海外)

  • 日本: 生息していません。日本のハト科の鳥とは異なるグループ(スズメバト属)であり、日本での野生個体の観察記録はありません。
  • 海外: 北アメリカ南部(アメリカのフロリダやテキサスなど)から、中央アメリカ、カリブ海諸国(キューバ、バハマなど)、南アメリカ北部にかけて広く分布しています。キューバでは「トホサ(Tojosa)」という愛称で非常に広く親しまれています。
  • 注:2017年10月にキューバで撮影したものです。

■生態・行動

英名の「Ground Dove(地上に住むハト)」が示す通り、地上での行動が中心の鳥です。都市の公園、農耕地、砂浜、低木林などの開けた環境を好み、地表をトコトコと歩き回りながら草の種子や小さな昆虫、果実などを探して食べます。歩くときに頭を前後にピコピコと細かく振る仕草が特徴的です。危険を察知すると、短く羽を羽ばたかせて地表近くを低く直線的に飛び、近くの茂みや低い枝へと逃げ込みます。

■その他の特筆すべき特徴

キューバの文化的シンボルや文学、歌の中にもよく登場するほど現地では非常に身近な存在です。そのあまりの小ささと愛らしさ、そしてのどかな佇まいから、現地の人々にとっては平和や素朴さの象徴として愛されています。また、ハト類の多くは樹上に頑丈な巣を作りますが、スズメバトは樹上の低い枝だけでなく、地上の草むらや地面の窪み、人間が設置したプランターの中などにも直接お椀型の巣を作って繁殖することがある、たくましい一面も持っています。

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