基本情報
・和名:ヒガラ(日雀)
・英名:Coal Tit
・学名:Poecile ater
・分類(科目):スズメ目シジュウカラ科
形態的特徴
・色や大きさ:全長は約10cm〜11cmで、日本に生息するシジュウカラ科の鳥の中では最も小型の種類です。頭のてっぺん(頭頂部)が不自然な光沢のある黒色で、喉から胸にかけてもネクタイ状ではなく「よだれかけ」のような大きな黒い斑があります。背中は青灰色、お腹側は白っぽく、翼に2本の明瞭な白い翼帯があります。
・鳴き声:地鳴きは「ツピン、ツピン」や「チッチッ」と細く高い声を出します。さえずりは「ツツピン、ツツピン」あるいは「チリリ、チリリ」などと、シジュウカラよりも明らかに早口で高い声をテンポよく響かせます。
・その他の特徴:後頭部(ベレー帽のような黒い頭のうしろ)に、小さな「白い斑(後頭斑)」があるのが大きな特徴です。また、興奮すると頭の黒い羽毛がピンと逆立ち、小さな冠羽のように見えることがあります。
分布地域(日本・海外)
・日本:留鳥(または漂鳥)として、北海道、本州、四国、九州の山地から亜高山帯の針葉樹林(コメツガ、シラビソ、カラマツなど)に広く生息します。冬期になると、寒さや積雪を避けるために平地や低山の林、大きな公園などへと標高を下げる垂直移動を行う傾向があります。
・海外:ヨーロッパからシベリア、中国、朝鮮半島、日本など、ユーラシア大陸の温帯から亜寒帯にかけて極めて広範囲に非常に広く分布しています。
生態・行動
・生息環境と食性:他のカラ類に比べて「針葉樹」に対する依存度が極めて高いのが特徴です。マツやスギなどの細い枝先を非常に活発にせわしなく動き回り、逆さまにぶら下がりながら葉の隙間にいる昆虫類やクモ類、アブラムシなどを好んで捕食します。
・秋・冬の食性:秋から冬にかけては植物食の傾向が強くなり、マツ科植物の小さな種子(マツボックリの中のタネ)を小さな嘴で器用に引き出して食べます。
・混群の形成:冬期には単独または数羽のグループで、シジュウカラ、コガラ、ヤマガラ、エナガ、キバシリ、コゲラなどの他の鳥たちと一緒になって行動する「混群」を形成します。
その他の特筆すべき特徴
自分で一から巣穴を掘る能力はなく、繁殖の際は樹洞(木の穴)やキツツキの古巣、あるいは地面の掘りかけの穴や岩の隙間、人工の巣箱などを利用して営巣します。小さく鋭いくちばしは、針葉樹の松笠の奥深くに隠れた種子をピンセットのようにつまみ出すのに最適な形状をしています。体が非常に小さいため代謝が激しく、冬の間も絶えず動き回って採食し続ける生命力にあふれた野鳥です。


