シナガチョウ

水辺の鳥

■基本情報

・和名:シナガチョウ(支那鵞鳥)
・英名:Chinese Goose
・学名:Anas crecca(※原種サカツラガンの変種として Anser cygnoides var. domesticus)
・分類(科目):カモ目カモ科

■形態的特徴

・色や大きさ:全長は約50cm〜90cm、体重は4kg〜10kgほどになり、肉用種としても改良されているためでっぷりとしていて大型です。羽色は野生原種に似て首の後ろに濃い褐色の筋が通る「茶色型」と、全身が真っ白な「白色型」の2つのタイプが存在します。
・鳴き声:「アン、アン」や「ホン、ホン」、「ガハン、ガガガガ」と、非常に大きな声で響き渡るように鳴きます。
・その他の特徴:上嘴(くちばし)の付け根(額の部分)に、大きく盛り上がった皮膚のコブ(額瘤:がくりゅう)があるのが最大の特徴です。このコブはメスよりもオスのほうが大きく発達します。この特徴により、ハイイロガンを原種とするヨーロッパ系のガチョウと区別できます。

■分布地域(日本・海外)

・日本:外来種(家禽)として全国の動物園、農場、公園の池、お城の堀などに広く導入・飼育されています。また、そこから逃げ出したり放されたりした個体が「籠抜け(かごぬけ)」として各地の池沼や河川に定着し、野生化した状態で観察されることも多いです。
・海外:原産地は中国です。野生のサカツラガンを中国北部で約2000年前から家畜化した(家禽としてはニワトリに並ぶ歴史を持つ)とされており、現在はアジアやアフリカ地域を中心に世界中で広く飼育されています。

■生態・行動

・生息環境と食性:主に淡水の湖沼、池、河川、公園の水場などに生息します。食性は主に植物食で、穀類や水草、地上の草などを非常に好んで食べますが、人間から与えられるパンや家禽用の餌にもよく定着します。
・飛行能力の喪失:人間によって品種改良された家畜種であるため、体が重く、翼をパタパタと羽ばたかせることはあっても野生のガンのように空を飛ぶ能力はほとんど失われています。
・社会性:基本的には数羽から十数羽のグループ(群れ)を作って行動し、1羽だけで行動することはあまりありません。

■その他の特筆すべき特徴

・番犬代わりの警戒心:五感が非常に優れており、特に目や耳が良く、夜間でも周囲の動きに敏感です。警戒心が非常に強く臆病な反面、見知らぬ人間や他の動物が近づくと首を長く伸ばして大声で鳴き騒ぎ、ときには嘴で突ついて執拗に追い回し攻撃することから、古来より「番犬代わり」として重宝されてきた歴史があります。
・人間の利用:肉や卵が食用とされるほか、その良質な羽毛は羽根布団、ダウンジャケット、バドミントンのシャトルなどに広く利用されています。成長が極めて早く、雛から生後10週目ほどで成鳥と同じ大きさに達します。

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