■基本情報
- 和名: ツバメ(燕)
- 英名: Barn Swallow
- 学名: Hirundo rustica
- 分類(科目): スズメ目 ツバメ科 ツバメ属
■形態的特徴
- 色や大きさ:
- 全長は約 17cm ほどで、スズメとほぼ同じくらいの大きさですが、翼を広げるとスマートで長く見えます。
- 背中側は光沢のある美しい紺色(藍黒色)で、お腹側は純白です。
- 額(ひたい)と喉(のど)が、鮮やかな赤色(レンガ色)をしているのが大きな特徴です。
- 鳴き声:
- 飛んでいるときや電線にとまっているときに、「チュビチュビチュビ」「ツピーツピー」 と高く早口でさえずります。最後の方に「ジュクジュク」と濁る声を混ぜることもあります。
- その他の特徴:
- 尾羽が長く、深く切れ込んだ「燕尾(えんび)」と呼ばれる二股の形をしています。
- 飛行能力が非常に高く、急旋回や高速飛行が得意です。その代わり、脚は短く地面を歩くのには適していません。
■分布地域(日本)
- 日本全国: 主に夏鳥として、3月〜4月頃にフィリピンやマレー半島などの東南アジアから渡来します。
- 全国の市街地・農村: 人家や建物の近くで広く繁殖し、子育てを終えた秋(9月〜10月頃)になると再び南の国へ渡っていきます。一部、暖かい地域ではごく稀に越冬する個体(越冬ツバメ)もいます。
■生態・行動
- 生息環境:
- 農耕地、河川敷、市街地など、開けた環境を好みます。猛禽類などの天敵から身を守るため、あえて人間の出入りが多い民家の軒先や駅の構内などに好んで巣を作ります。
- 食性(採餌行動):
- 完全な昆虫食です。ハエ、アブ、蚊、ガ、シロアリなどの飛んでいる虫を、飛びながら空中で巧みに捕食します。水面を飛びながら水を飲むこともあります。
- 繁殖・造巣:
- 泥と枯れ草を自身の唾液(だえき)で固めて、お椀型の巣を建物の壁面などに作ります。
- 一シーズンに2回(1回目と2回目)子育てをすることが多く、1回目のヒナが巣立った後、同じ巣で2回目の卵を産むこともよくあります。
■その他の特筆すべき特徴
- 益鳥としての歴史:
- 昔から農作物を荒らす害虫をたくさん食べてくれるため、農家の人々から「益鳥(えきちょう)」として非常に大切にされてきました。
- 「ツバメが巣を作る家は繁盛する」「火事にならない」といった縁起の良い迷信も全国に多く残っています。
- 集団ねぐら:
- 子育てが終わった夏から秋にかけて、親鳥と巣立った若鳥たちは、川原の広大なヨシ原などに数千〜数万羽の規模で集まり、集団で夜を明かす(ねぐら形成)ようになります。ここから秋の渡りへと出発します。


