- 英語名:Grey-faced Buzzard
- 漢字名:差羽(さしば)
- 学名:Butastur indicus
- 分類:タカ科(Accipitridae)
特徴
- 体長:約47–54cm(翼開長:約110–130cm)。中型のタカの仲間で、オスよりメスの方がやや大きい。
- 頭部は灰色がかり、顔の表情が比較的柔らかく見えるのが特徴。
- 背面は暗褐色、腹部は白地に赤褐色の横縞模様があり、飛翔時には翼下面の模様がよく目立ちます。
- 尾羽には濃い帯状の模様が複数あり、観察の識別ポイントとなります。
- 「ピックィー」「ピィーィー」と高く澄んだ声で鳴きます。
日本での分布
- 夏鳥として、本州・四国・九州の山地や里山に渡来して繁殖。
- 沖縄や南西諸島では春と秋の渡りの時期に多く観察される(特に伊良部島などが有名な観察ポイント)。
- 冬は東南アジア(フィリピン、インドネシアなど)へ渡って越冬する渡り鳥。
生態
- 森林や農耕地、里山など開けた森林環境を好む猛禽類。
- 食性は小型哺乳類(ネズミなど)、カエル、ヘビ、昆虫と幅広く、環境に応じた獲物を捕食。
- 高所から滑空して獲物を狙うこともあるが、電線や木の枝などにとまり、地上を警戒する「待ち伏せ型」の狩りも得意。
- 繁殖期(5~7月頃)には、林の中の高木に枯れ枝などで大きな皿状の巣を作り、通常2〜3個の卵を産む。
- ヒナは約1ヶ月で巣立ちます。親は警戒心が強く、人が近づくと警鳴を発することも。