- 英語名:Yellow-rumped Flycatcher
- 漢字名:麦播(むぎまき)
- 学名:Ficedula zanthopygia
- 分類:ヒタキ科(Muscicapidae)
特徴
- 体長:約13–14cm。小型の鳥で、スズメよりやや小さい。
- オスは、背中が青緑色で、腹部は明るい黄色。特に尾の付け根と胸部に特徴的な黄色の斑点が見られる。
- メスは、オスよりも地味で、背中は茶色、腹部はやや淡い色合いで、黄色の部分は少ない。顔に白いラインが入っており、比較的シンプルな色合い。
- 目の周りには明るい斑点があり、顔に細い白い縁取りがある。
- 鳴き声は、**小さくて柔らかな「ツー、ツー」**という音が特徴で、比較的控えめな鳴き声を発する。
日本での分布
- 夏鳥として、本州、四国、九州の山地や森林に分布し、特に樹木が豊富な場所や高原で見られる。
- 繁殖地は日本の山地や高地にあり、特に山の中腹や森林の中で繁殖することが多い。
- 秋には南方に渡り、中国や東南アジアで越冬する。
- 北海道では稀に見られることもある。
生態
- 昆虫を主な食物としており、飛翔しながら空中で捕える。特に小さな昆虫を捕食するが、樹液を吸うこともある。
- 森林や林縁、茂みの中に生息し、活発に木の枝に飛び移って昆虫を捕まえる姿が見られる。
- 繁殖期(春〜夏)には、森林内の木の枝に巣を作る。巣は比較的低い位置に作られ、草や枝を使って作られることが多い。
- 1回の繁殖で、3〜6個の卵を産む。雛は約2週間で巣立ち、親鳥は餌を供給する。
