- 英語名:Greater Painted-snipe
- 漢字名:珠鷸(たましぎ)
- 学名:Rostratula benghalensis
- 分類:タマシギ科(Rostratulidae)
特徴
- 体長:約23〜28cm。ハトよりやや小柄。
- メスの方が色鮮やかで大きく、オスは地味で小柄という、鳥類では珍しい性差がある。
- メスは光沢のある緑褐色の背中と、赤茶色の胸部、白い顔の縁取りが特徴的。
- オスは全体的にくすんだ茶色で、保護色に近い。
- 目が大きく、くちばしは長めで少し下に曲がっている。
- 鳴き声は控えめで「ピッ」や「ググッ」という声を出す。
日本での分布
- 夏鳥または留鳥として、本州以南の水田、湿地、草地の周辺に分布。
- 特に水辺に近い草むらや葦原の中に生息しており、姿はあまり目立たない。
- 分布は全国的だが、局地的で生息密度は低い。
生態
- 食性は雑食性で、主に昆虫、小型の甲殻類、ミミズ、種子などを採食。
- 繁殖期は春〜夏(5〜8月ごろ)。
- 特異な繁殖形態をもち、メスが複数のオスと交尾し、オスが巣作り・抱卵・育雛を担当する(性役割の逆転)。
- 巣は地上の草の根元などに浅くくぼみを作り、草で隠すようにして巣材を敷く。
- ヒナは早成性で、生まれてすぐに歩き、オスの後をついて移動する。